姿勢改善の最終ステップは“全身の協調”。オーバーヘッドスクワットで動いても崩れない姿勢が身についた理由
「歩くと姿勢が崩れる」「胸を張ろうとすると腰が反ってしまう」 そんな悩みを解決する最終回答が、オーバーヘッドスクワット(OHS)です。
私は60代ですが、スーツケースデッドリフト(骨盤の安定)、フロントスクワット(体幹の連動)とステップを踏んできた中で、最後に取り入れたこのOHSこそが、「全身を一つにつなげる」決定打になりました。
なぜ『止まる姿勢』ではなく、これらの筋トレ(動作)が姿勢改善に必要なのか?その根本的な理由については、こちらの[記事:姿勢を良くする筋トレの本質]で詳しく解説しています。
OHSは単なる筋トレではありません。
胸椎の伸展・肩甲帯の安定・股関節の外旋・足部の支持 を同時に要求するため、“単体の筋肉ではなく、全身の協調を再学習するトレーニング” として、海外では機能改善のアプローチにも活用されています。
OHSができる体は、「姿勢が良い人」ではなく
「動いても崩れない姿勢を持っている人」の体です。
これはスポーツ選手だけの能力ではなく、60代の私にも手に入れられました。そしてこれは、「体が柔らかい若い人だけ」のものでもありません。
オーバーヘッドスクワットが姿勢改善の「最終種目」である3つの理由
① 胸椎が伸びる(猫背改善の決定打)
腕を頭上に上げた状態でしゃがむには、背中の上部(胸椎)がしっかり伸びている必要があります。丸まった背中では、重りを頭上で支えることすらできません。
- 効果: 猫背が強制的にリセットされ、深い呼吸ができるようになります。
② 体幹が「固める」から「全身で支える」に変わる
お腹に力を入れるだけでは、OHSは成立しません。指先から足裏まで、すべての関節がバトンのようにつながって初めて安定します。
- 効果: 部分的な力みが消え、しなやかで疲れにくい姿勢が身につきます。
③ 骨盤の「正しい位置」を脳が覚える
骨盤が前傾しすぎても後傾しすぎても、腕が前に倒れてしまいます。「動きながら骨盤をニュートラルに保つ」という、日常生活で最も必要なスキルが自然に習得できます。
【私の体験談】60代の私が感じた「全身がつながる」感覚
私は以前から、反り腰で腰痛になりやすく、スクワットをすれば重心が前に突っ込んでしまう癖がありました。
しかし、OHSを練習し始めてから、バラバラだったパーツが一つにつながる感覚(コネクション)を覚えました。
- 変化1: 骨盤がスッと真上に立ち、腰で頑張らなくても立てるようになった。
- 変化2: 膝の「ニーイン(内側に入る)」が消え、足裏全体で地面を掴めるようになった。
- 変化3: 結果として、長年の腰の重だるさが消えた。
これは筋肉を大きくした結果ではなく、脳が「正しい姿勢の保ち方」を思い出した結果だと確信しています。
初心者・60代でも安心!段階別 OHS ロードマップ
OHSはいきなり重りを持つ必要はありません。まずは「動ける体」を作るところから始めましょう。
この考え方は、Squat Universityでも語られている
「Mobility(可動性)→ Stability(安定性)→ Control(動作制御)」
のステップに非常に近いものです。
この順番で進めることで、無理なく安全に体が変わっていきます。
【Lv.1】OHSに必要な柔軟性(モビリティ)を作る
ここができるようになるだけでも、日常生活の動作は劇的に軽くなります。
- 肩のパススルー(120cm程の棒やタオル、ゴムバンドを使用)
→肩のパススルー動画- 腕を伸ばしたまま、棒の両端近くを持って頭の上を身体の前から後ろへゆっくり回します。
最初はタオルの方がやりやすいです。 - 狙い: 肩甲骨の柔軟性を高め、腕を真上に上げる土台を作ります。狙い: 肩甲骨の柔軟性を高め、腕を真上に上げる土台を作ります。
- 腕を伸ばしたまま、棒の両端近くを持って頭の上を身体の前から後ろへゆっくり回します。
最初はゴムバンドがやりやすいです。ゴムバンドは色々なトレーニングにも使えるのでお勧めします。→トレーニング チューブ 強度別5本セット(amazon)
- 壁スクワット(姿勢の自己診断)
→壁スクワット動画- 手を上げて壁に向かって立ち、壁に手を沿わすようにしゃがみます。
慣れてきたら手が壁に当たらないようにしゃがみます。 - 狙い: 胸椎を伸ばす練習。丸まっていると顔が壁にぶつかります。
- 手を上げて壁に向かって立ち、壁に手を沿わすようにしゃがみます。
- アンクルドリル(足首の柔軟性)
→アンクルドリル動画- 片膝立ちで、かかとを浮かせずに膝を前に押し出します。
- 狙い: しゃがんだ時に後ろにひっくり返るのを防ぎます。
ここを飛ばすと、しゃがんだ瞬間に後ろにひっくり返りそうになるので、丁寧に行いましょう
【Lv.2】スティック OHS(姿勢の定着)
PVC(塩ビ)パイプや100均の突っ張り棒など、軽い棒を頭上に掲げてスクワットします。
→オーバーヘッドスクワット動画
- 鏡を見て、腕が耳より後ろにあるか確認しましょう。
100均の突っ張り棒でも代用できますが、適度な重みと長さがある専用の棒(ヨガスティック)を使うと、腕が安定しやすくなります→ヨガスティック(amazon)
【Lv.3】ハーフ OHS(安全第一)
無理に深くしゃがまず、姿勢が崩れない範囲(膝が45度曲がる程度)で繰り返します。
- 60代以上の方は、この段階でも十分に姿勢改善効果が得られます。
【Lv.4】フル OHS(完成形)
胸を高く保ち、骨盤をニュートラルにしたまま、股関節を深く折り畳んでいきます。全身が一本の柱になったような安定感を目指します。
→オーバーヘッドスクワット動画
Lv.2位まで出来るようになれば可動性は十分な状態と思われます。ここからは安定性や動作制御を上げるため少し負荷をかける必要があります。ご家庭でトレーニングされる場合は負荷をかけにくいですよね。そこでトレーニング用のウエイトバーというものがあります。重さも約2kg~14kgまで選べます。→Yes4All ワークアウトウェイトバー(amazon)
失敗しないためのポイント
- 「重さ」より「形」: 姿勢が崩れた状態で重いものを持っても、悪い癖がつくだけです。
- 呼吸を止めない: 腹圧をかけつつ、鼻から吸って口から吐くリズムを大切に。
- 無理は禁物: 肩や腰に痛みを感じたら、すぐにLv.1のストレッチに戻りましょう。Lv.1が出来るようになるだけでもかなり姿勢は改善しているはずです。
まとめ:姿勢改善の最終ゴールは「動いても崩れない姿勢」
姿勢は「止まって作るもの」ではなく、「動いても崩れないように脳がコントロールするもの」です。
- スーツケースデッドリフトで土台を整え、
- フロントスクワットで体幹を目覚めさせ、
- オーバーヘッドスクワットで全身を一つにつなぐ。
この3ステップが揃ったとき、あなたの姿勢は誰が見ても「若々しく、力強いもの」に変わっているはずです。
私が提唱する『動いても崩れない姿勢』の全体像をもう一度確認したい方は、こちらの[まとめ記事]を参考にしてください。」
まずは今日、軽い棒やタオルを頭の上に掲げて、ゆっくりバンザイをすることから始めてみませんか?あなたの体は、まだまだ変われます。
関連記事:
- 🔗 【ステップ1】スーツケースデッドリフト|骨盤の左右差と土台の安定を整える
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