姿勢を改善するには“動きながら姿勢を保つ力”が必要だった
はじめに:なぜ「腹筋運動」をしても姿勢は良くならないのか?
腰痛で整骨院に通っていた時にトレーナーから
「腹筋を鍛えてください」 と言われたことがあります。
しかし実際には、
腹筋を鍛えるだけでは腰痛の原因である姿勢は良くなりませんでした。
なぜなら、姿勢が崩れる原因の多くは 「腹筋が弱い」ことではなく、
“腹筋が使われていないまま動いている”こと にあるからです。
私自身、普段から鍛えている事もあり腹筋そのものは強いはずなのに、
- 長時間立つと腰が痛くなる
- 反り腰で腰に負担がかかる
- スクワットで前に倒れる
という問題を抱えていました。
つまり、 腹筋を鍛えるのではなく、
腹筋が“働く姿勢”を身につけることが必要だったのです。
そこで効果を発揮したのが、 フロントスクワット(Front Squat)でした。
こうした体幹が働かない問題には、片手で持つことで骨盤を安定させる スーツケースデッドリフト(SDL)も非常に効果的です。 → スーツケースデッドリフトのやり方はこちら
フロントスクワットは「筋力トレーニング」でありながら、 腹筋が自然と働く姿勢を体に思い出させてくれる、 非常に優秀な“姿勢改善トレーニング”でもあります。
動いても崩れない姿勢を作る筋トレを記事にしています。→こちらの記事も参考にしてください。
私は60代ですが、フロントスクワットを取り入れたことで、
- 姿勢の安定
- 腰痛の軽減
- スクワットのフォーム改善
- 扱える重量アップ
という変化を実感しました。
フロントスクワットが姿勢改善に効果的な理由(スクワット重量アップにも効く)
① 胸椎が自然に伸びる
重りが前にあるため、背中を丸めるとすぐに潰れます。
そのため、胸を開いて胸椎を伸ばす姿勢が自然と身につきます。
「胸で支えて、腰で無理やり支えない姿勢」になります。
胸椎の伸展と姿勢の安定をさらに深めたい場合は、
オーバーヘッドスクワット(OHS)が非常に効果的です。
→OHSの解説記事はこちら
② 体幹が“固める”ではなく“協調して働く”
腹筋群が自然に働き、 姿勢を保つための体幹が育ちます。重りが前にあると、人間は後ろにひっくり返らないように、無意識に『お腹の壁』を作ります。これが自然な腹圧です。筋トレで無理に力を入れるのではなく、フロントスクワットという『状況』に置かれることで、体が勝手に正しい腹圧を思い出してくれるのです。
③ 骨盤がニュートラルでないとしゃがめない
骨盤が前傾しすぎても後傾しすぎても潰れます。 そのため、骨盤の正しい位置を体が覚えるようになります。“力が逃げない姿勢”が体に癖づく。
【60代の体験談】反り腰と腰痛から解放され、スクワットの重量が伸びた1ヶ月
私はもともと反り腰気味で、仕事で長時間立っていると腰が痛くなることがよくありました。
胸を張って姿勢を正そうとすると、逆に腰が反ってしまい、負担が増える悪循環でした。
整骨院ではよく 「腹筋を鍛えてください」 と言われますが、
私の場合、腹筋そのものは十分に強いはずでした。
問題は、
- 腹筋が“使えていない”
- 立つ・歩く・しゃがむ動作で腹筋がサボる
- 腰で姿勢を支えてしまう
という点だったのです。
フロントスクワットは、重りが前にあるため、 腹筋が自然と働かないと姿勢が保てません。
その結果、
- 立っている時に腰が反りすぎなくなった
- お腹の力が自然に入るようになった
- 長時間立っても腰が痛くなりにくくなった
という変化を実感しました。
「腹筋を鍛えた」というより、 “腹筋が働く姿勢”を体が覚えた という感覚に近いです。
そしてもう一つ大きな変化がありました
スクワットのフォームが安定し、扱える重量が伸びた
特に感じたのは、
“フォームが崩れない=重量に挑戦しやすくなる” ということです。
体幹と骨盤が安定すると、
「怖くて踏み込めない重量」から
「挑戦してみようと思える重量」に変わります。
フロントスクワットを続けていると、 通常のスクワット(バック・ハイバー・ローバー問わず)のフォームが安定し、 扱える重量が伸びるというメリットがありました。
実は、フロントスクワットの腹圧は少し特殊です。胸を大きく開いた状態で行うため、お腹を丸めて固めるような『不自然な力み』が通用しません。
だからこそ、胸を開いたまま、内側から体を支える『より洗練された腹圧』が身につきます。これができるようになると、ただお腹が硬くなるだけでなく、どんな動きの中でも姿勢が崩れない、本物の体幹が手に入るのです。
理由はシンプルで、
- 体幹が抜けなくなる
- 胸椎が伸びる
- 骨盤がニュートラルで動ける
- 股関節主導の動きが身につく
これらが揃うと、スクワットの安定感が段違いに変わります。
これは60代の私にとって嬉しいだけでなく、 筋トレ経験者にとっても非常に大きなメリットだと思います。
フロントスクワットのやり方(初心者〜経験者まで安全に実践できる手順)
【Lv.1 】前にならえスクワット(入門)
1️⃣ 両手を前に伸ばして立つ
2️⃣ 胸を軽く開き、背中を丸めない
3️⃣ そのまま、できる範囲でしゃがむ
4️⃣ 膝だけでなく“股関節から曲げる”意識
👉 これで「姿勢を保ちながらしゃがむ」感覚を覚えます
👉 1〜2週間目安
動きがイメージしやすいように、こちらの動画も参考にしてください。→前にならえスクワット動画
【Lv.2 】ゴブレットスクワット(安全でわかりやすい)
1️⃣ ダンベル or ペットボトルを胸の前で抱える
2️⃣ 背中が丸まらない位置で構える
3️⃣ そのまましゃがみ、立ち上がる
4️⃣ しゃがんだ時に“肘が膝の内側に軽く触れる”くらいを目安に
👉軽い重りが前にあることで、腹筋が自然に働きます
👉 40〜60代でも安全に姿勢練習ができます
👉 1〜2週間目安
動きがイメージしやすいように、こちらの動画も参考にしてください。→ゴブレットスクワット動画
【Lv.3 】ゾンビスクワット(誤魔化しゼロの姿勢練習)
1️⃣ バーベルを肩の上に“置く”だけ(腕で支えない)
2️⃣ 両腕をまっすぐ前に伸ばす
3️⃣ そのまましゃがむ
👉 少しでも前に崩れるとバーが落ちるため
“誤魔化しの効かない姿勢づくり”に最適
👉 胸椎の伸展と体幹の協調が自然に身につく
👉 2〜4週間目安
動きがイメージしやすいように、こちらの動画も参考にしてください。→ゾンビスクワット動画
【Lv.4 】フロントスクワット本番(軽めの重量から)
1️⃣ バーベルを肩の前に乗せる
(手首は痛ければ“腕クロス方式”でもOK)
2️⃣ 胸を軽く開き、背中を丸めない
3️⃣ 体幹を意識したまましゃがむ
4️⃣ 骨盤をニュートラルに保つ
5️⃣ 無理せずコントロールできる深さでOK
👉 姿勢を保ったまま動く力が完成していきます
👉 ここから長く続ける
動きがイメージしやすいように、こちらの動画も参考にしてください。
→フロントスクワットの動画(ゾンビスクワットの説明もあります)
実は、ジムで使われているバーベルは、重りを付けなくても 20kg あります。 筋トレ経験のない方や女性、そして私のように60代から始めた人にとっては、最初から20kgを扱うのはかなり負担が大きいです。
フロントスクワットは「姿勢を保つ練習」が目的なので、 いきなり重いバーベルを使うとフォームが崩れ、腰や肩を痛める原因にもなります。
そこでおすすめなのが、 自分に合った重さを選べるワークアウトウェイトバー です。
- 2〜14kgの軽くて自分に合ったバーを選べる
- 姿勢を崩さずに練習できる
- 初心者でも安全に扱える
- 家でも使える
- フロントスクワットやOHSの導入に最適
「まずは軽い重さで姿勢を安定させたい」という方には、非常に使いやすいトレーニングツールです。
→ Yes4All ワークアウトウェイトバー(Amazon)
怪我を防ぐ!「手首が痛い」「背中が丸まる」への対処法
手首が固くてバーを握れない方も安心してください。私も最初はそうでした。
その場合は、
両手を肩の前で交差させるクロスグリップや、
バーにストラップを巻きつけて持つ方法
もあります。
大切なのは手首の形ではなく、『重りが体の前にあること』そのものです。
手首が固くても、指2本で引っ掛けるだけや、クロスグリップ、リストストラップを使う方法で十分効果はあります。→リストストラップ(amazon)
腰を痛めないために以下に注意してください。
✔ 背中を丸めない
✔ 骨盤を逃がさない(反りすぎ・丸めすぎ両方NG)
✔ 呼吸を止めない
✔無理な重量で行わない(重量ではなく姿勢が大切)
👉 吐き切らず“軽い腹圧”で動くと安定します
フロントスクワットは通常のスクワットより上半身が立ちやすいため、
膝に負担がかかりにくいのも特徴です。
深くしゃがむことよりも、背中のラインが崩れないことを最優先にしましょう。
無理に深くしゃがむ必要はありません。
いまの体で“姿勢を崩さず動ける範囲”で十分効果があります。
腰や膝に不安のある方は多いと思いますが、
フロントスクワットは 腰を丸めず、軽い腹圧を意識して行うことで負担を大きく減らせる種目 です。
その際に役立つのが トレーニングベルト です。 ベルトはお腹の周りに“壁”を作ることで腹圧が入りやすくなり、 腰を守りながら安全にトレーニングできます。 → トレーニングベルト(Amazon)
また、ニースリーブ は膝関節を温めて圧迫し、 しゃがむ動作での安定感を高めてくれます。 膝に不安がある方や、繰り返しの動作で負担を感じやすい方におすすめです。 →ニースリーブ(Amazon)
※痛みが強い場合や既往症がある場合は、無理せず専門家に相談してください。
トレーニングベルトについてよく知らない方は、初心者向けにトレーニングベルトの効果や種類を紹介した記事→こちらから
回数・頻度の目安
- 週2〜3回
- 各レベル 8〜10回 × 2〜3セット
- 「余裕を残した重量」でOK
👉 狙いは“追い込むこと”ではなく、“姿勢を保って動く練習”です。
できるだけ早く効果を感じたい人へ
- 鏡の前で行う
- 背中が丸まらないか確認(できれば動画を撮って確認するとわかりやすい)
- “静止ではなく、動きの中で姿勢を保つ”ことを意識
👉 これだけで体幹の働き方が変わってきます。
日常生活で活かすコツ
- 椅子から立つときに「胸を開く」
- 歩くときに「頭の先から吊られる感覚」
- 物を持つときに「体幹を協調させる」
フロントスクワットで姿勢が安定してきたら、
次は片手で骨盤を安定させる スーツケースデッドリフト、
さらに全身の協調を高める オーバーヘッドスクワット へ進むのがおすすめです。
→ スーツケースデッドリフトの記事
→オーバーヘッドスクワットの記事
まとめ:フロントスクワットは“姿勢を保つ力”を育てる最強の種目
- 反り腰改善
- 腰痛軽減
- 姿勢の安定
- スクワット重量アップ
- 動いても姿勢が崩れない体づくり
60代の私でも変わったので、 あなたの体もまだまだ変われます。
安心して始められるフロントスクワット練習
- いきなり難しいことをやらなくてOK
- 段階を踏めば60代でも安全に姿勢改善
- 姿勢が安定 → 腰痛軽減
- さらにスクワットのフォームも安定し、重量アップにもつながる
まずは今日、前にならえスクワットから始めてみてください。
さらに姿勢を良くする筋トレをまとめたこちらの記事も参考にどうぞ。
→記事はこちら


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